こんにちは、牧です。
私たちは日ごろからシンプルさを大切に、クラウド電話システム「CallConnect」を開発・運用しています。 先日、主要な通話機能である Twilio Voice SDK をアップデートしました。
以下ではその振り返りに関連して、クライアント側の接続性について改善できるポイントをまとめました。
Twilio Voice SDK アップデートについて
Twilio Voice SDK を使用すると、Web アプリに電話回線との接続を追加できます。 CallConnect においても、動作を検証したうえで、最新機能をできるだけ取り込むようにしています。 直近1年にて、音質性能に関わるアップデートは控えめな印象ですが、エラーハンドリングや接続性、セキュリティ面の向上については常に活発な取り組みとなっているようです。
アップデート後の CallConnect における変更点
これまで、Pro プランの機能(キューイング)を使用しない着信においては、未応答のまま約30秒が経過したとき所定のガイダンスが流れて切れる動作でした。一度ブラウザを切ってしまうと、着信通知を受け取っている他のクライアント以外では応答できない仕様のため、着信通知された全員がブラウザを閉じた際にエンドユーザーが待つ必要は本来ありませんでした。
アップデート後において、基本的にはその動作が維持されますが、番号に設定された着信グループの全員が未応答でブラウザを閉じたときの動作は「すぐに所定のガイダンスが流れて切れる」となります。 この動作の違いにともなって、未応答の状態でブラウザを閉じる際、直前にポップアップによる確認画面を出すようになりました。
今回の修正によって、すぐにガイダンスが流れるよう最適化されます。 お電話の待ち時間と発生する通話料金が節約される想定です。
キューイング着信を有効化している着信グループにおいては、従来通りの動作となります。
接続性をアップさせるための Tips
前節で記載したアップデートにおいては、接続性が変化する内容を主に扱いました。この接続性に関してはいつもシステムの最優先事項としておりますが、実際にクライアントを使用するお客さまにご確認・ご協力いただくような点も数多くあると認識しております。 以下に、その主な点をご紹介いたします。
Chrome設定
Chrome MEI スコア対策
- CallConnect サイト内のクリック回数を増やす
- ユーザープロファイルを目的別に細分化して、CallConnect に関連したサイト利用に絞り込む
ヘッドセットの点検
- 有線のものを使用する(推奨ヘッドセット もご用意しております)
- PC で認識されているデバイスリストに表示されているか、音量インジゲータが動作しているか確認する ※USB ポートの電力不足により、認識ランプが点滅して見える場合は、音が途切れる
- ヘッドセットや PC のミュート機能を OFF にする
- CallConnect の利用環境チェック > ヘッドセットで吹き込み・再生できるか試す
セキュリティソフト
- 一時的に無効化することで動作が改善する場合、例外設定等をセキュリティソフトのマニュアルに従って調整する
ネットワークの改善
- LAN ケーブルを交換する(部分断線対策)
- ハブやルーターの再起動・Energy Efficient Ethernet 設定・処理性能を確認する
- ISP へ問い合わせる
- CallConnect の利用環境チェック > ネットワークで参考値を計測する
まとめ
CallConnect では直近のアップデートにて、電話への接続性向上の取り組みを強化しています。今回紹介したような取り組みの例はわずかな違いに見えてしまうかもしれませんが、電話機能の提供元である Twilio では、こうした点についても長期的な議論を重ねて対応に至ったようです。
今後もシンプルな電話システム運営を目指していくうえで、より接続性・操作性を生む意図を見出し、迅速に取り入れてまいります。
他方、弊社サービス側では改善・提供しきれないトラブルシューティング要素も存在します。 本記事ではその領域についても触れることで、ぜひ CallConnect をより便利につかっていただきたいと考えております。